2007年08月05日

詩人の死

作詞家、阿久悠氏が先日他界された。歌謡曲の作詞家は普通「詩人」とは呼ばれないのだろうが、テレビの特集番組などで彼の膨大な仕事(宇宙戦艦ヤマトも彼の手になるものだったんだなー)を、時代背景とともにあらためて振り返ってみるとき、言葉を選びぬきつなぎ合わせて音楽に結合させるその技は、まさに天才詩人と呼ぶにふさわしいのではないか、と思うのです。
たまたま(いつだったか忘れたがごく最近)カーラジオで彼の自分の仕事について語る番組を聞いていたことがあります。積極的に聞いていたわけではないのでほとんど憶えていませんが、なぜかそこだけ記憶に残っていること。
小林亜星・都はるみと組んだ仕事といえばなんといっても「北の宿から」だけど、そこまでいかなかったがけっこう通には愛されている曲に「雨やどり」というのがある。阿久さん自身もお気に入りの一曲で、別れを余儀なくされた好き合う二人が久しぶりに雨の夜に再会したときの、ためらいと通い合いが描かれたもの。あぁ、なんか聴いたことあるなぁと思いつつ聴いていましたが、これがなかなか良い。あのド派手やり過ぎの都はるみの抑えに抑えた歌唱も素敵だ。

 傘はあなたがさしかけて 私がさせばぬれるから
 こんな形に寄りそえば むかしのことを想い出す・・・・

ではじまって、三番は

 肩がそんなにびしょぬれで あいあい傘にならないわ
 もっと自分にさしかけて 私はいいのぬれたって・・・・

好い!しみるなー。せつないねー。ちょっと憧れる世界だねー。

失礼ながらあの鬼がわらのようなお顔と、こういう心の機微に繊細に触れてくる感性のギャップがたまりませんな。演歌の様式をちゃんとおさえながら、サビから急速に気持ちが高まって終わる小林亜星の職人技も光ります。
posted by りょうじー at 15:47| 青森 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/50377062

この記事へのトラックバック