主人公のジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、ルーパーと呼ばれる処刑人。それも30年後の犯罪組織からタイムマシーンで送られてくる人間を始末して報酬を得ている。時は2044年、社会は疲弊し秩序が保たれていない世界という設定。名作SF「ブレードランナー」を彷彿とさせる背景がなかなか良い。いわゆるタイムパラドクスというやつで、タイムマシーンがあるのなら30年後の自分が現在に現れるかも知れないじゃん?そしたら現在の自分と30歳とった自分と同時に存在することになるよね?という矛盾を巧みに利用したストーリー。
30年後からやってきたオールドジョーはブルース・ウィリスなんだけど、ヤングジョーのジョセフ・ゴードン=レヴィットがブルースの演技の癖をほとんど物まねみたいにやってみせるのがなんだかほほえましい。後半物語のキーパーソンとなる子どもの演技が尋常じゃなかった。
ターミネーターではサラ・コナーという強い女性が魅力的だったが、この映画でも同じくサラという名前の同じタイプの女性が出てくる。ターミネーターへのリスペクトってことなのかな?そのサラ役のエミリー・ブラントの好演も光っていました。
ほとんどターミネーターの換骨奪胎映画ですが、少し風変わりなテイストが舌に残る感じがGOODでした。
★★★★☆ 全体的に少しづつ何かが足りない感じが惜しい