2093年ついにプロメテウスは目的の星へと接近し人口冬眠から目覚めたチームは、ウェイランド社の監督官、ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)の指示のもとその星に着陸、調査を開始する。明らかに自然のものではなく誰かの手によって創られたと見られる巨大なピラミッド様の建造物を発見した彼らは、最新の装備を身に付け探索に向かうのだが・・・・・・
3Dもあったけど、上映時間にうまく合わなかったので2Dで観ました。うーむ、なるほど、これは「エイリアン5」というか「エイリアン エピソード0」だったんですね。いつものように、意図的にほとんど予備知識を持たずに観たので、観ているうちに気がついていく快感も味わえました。もはやSFサスペンスの古典ともいえる名作「エイリアン」(1979)。監督のリドリー・スコットの名を一躍世界に轟かせたこの映画を、彼自身も会心の一作として強く認識していたのだ、ということが分かります。
私も「エイリアン」公開時に劇場で観ていますが、衝撃的に面白かった。個人的にSFものという括りでは1、2位を争う映画です。ホラー、スプラッタ的な要素もかなり色濃いので好き嫌いが分かれるところでもあると思うけど、映画としての完成度という点で非常に優れた作品だった。
宇宙貨物船“ノストロモ”→探査船“プロメテウス”、女性飛行士リプリー→女性科学者エリザベス、アンドロイドのアッシュ→ロボットのディヴィッド・・・・・設定をこれでもかとシンクロナイズさせ、世界を瞠目させたH.R.ギーガーの卓抜なデザインをそっくりそのまま受け継いで、プロットそのものもデジャヴのように蘇ってゆく。非常に洒落ていると思います。それはつまらないじゃないか、という奴は言わば言え。そのセンスを私はすごく買います!
確かにストーリーとして幾分無理がないこともないし、詰めが甘い部分もあった。でもあの「エイリアン」の時代から飛躍的に進歩したCGによって実現された映像美の底で、頑なに筋を一本通そうとする姿勢はむしろ見事だと思います。
★★★★★ 「人間はどこから来たのか?」というコピーはあまり意味なかったけどね