いよいよ
コンサート当日。やっぱり観光客に混じって午後のリハーサルのために会場入り。
別館会議室でのウォーミング・アップを聴いていると、もうすでにテンションが相当高くなって張り切っている様子がうかがえる。あまり入れ込み過ぎて本番へばらないといいんだが。
そのへんも含めて、最終
チェックを1時間ばかり。これで私の仕事は一応終了。肩の荷ををおろしたいところだが、あとは自分でどうにもできないもどかしさも残る複雑な気持ち。
そして最終
ステージ・リハーサル。
実はちょっと仕掛けがある。2月10日はソプラノの大西先生の
誕生日なので、本人には秘密でバリトンの与那城先生が「オー、フロインデ・・・」のところで「ハッピー・
バースデー」と歌いだすのをきっかけに出演者みんなで
お祝いの演奏をしようというのだ。
急遽オケ譜も準備され、全員なにくわぬ顔で4楽章のアタマから。「ハッピー・バースデー」がはじまって最初はあっけにとられていた大西先生だったが、ついには号泣。
ほんとにビックリされたみたい。いやー、大成功だったねー。
さらにリハは続く。音的にはまだ不満が残るものの、合唱とオーケストラとの一体感が昨日のゲネプロとは格段に違っている。なんとかこの感じを本番へ持っていき、そのままアップして欲しいと祈るばかり。
今回は会場で演奏を聴くことはかなわないな、と諦めていたが、なんと来賓者席に席を用意してくださっていた。合唱の前準備も気がかりだったが、ありがたく一等席で聴かせていただくことに。
開演前の満席のホールは、期待の心であふれすでに異様な雰囲気だ。
この音楽祭のために書きおろされた和田薫先生作曲の「交響的序曲“祝祭の時”」がはじまる。華やかで色彩的な音。まさにこのコンサートの「序曲」にふさわしい晴れやかな
音楽。魅了された聴衆に追い討ちをかけるように流れ出てくる、憂いを含んだ「ねぷた流し」で会場の空気はググッとひとかたまりになるのが分かる。なんて凄い音楽なんだ。和田先生、脱帽です!
休憩後、いよいよ弘前で初めて「第九」が鳴り響くときがきた。聴衆の
ワクワク感は最高潮。第1楽章の混沌から主題が徐々に姿を現し、怒涛のように鳴り渡るまでの短い時間で、一気にある世界がホール内に構築されるのをまざまざと見る。「一体感」という言葉を超える、もっとすごいものがそこに出現しているのだ。
・・・・・そして、
会場全体が白熱した火の玉と化した最終楽章のコーダまで、もう時間の概念は無い。確かに
時計を見れば時は経っている。しかし、それは
一瞬の夢であると同時に、無窮の夢でもあった。
その演奏の出来はどうだったか?・・・・そんなことはここに書いてもしかたのないこと。そんなことはもうどうでもいい。
なにものにも替え難いものが確かにそこに存在したのに、その瞬間に消えていってしまった。
「音楽」の凄さを改めて思い知った一夜でありました。
名残りの打ち上げパーティーでは、それこそいろいろな方とたくさんお話ができて楽しかったけど、ここで「解散」の声がかかっていったんみんなそれぞれの居場所に帰るにしても、必ずまた結集するにちがいない、ときっとそこにいた誰もが信じた夜でした。
誰がつけたか知らないが
「クライマックス・コンサート」・・・・・・・・・
あまりにピッタンコのネーミングでないかい!
posted by りょうじー at 17:27| 青森

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本番流汗記
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