24日朝、全日本合唱コンクール全国大会で開催地熊本へ向けて出発。
「揺れが予想されております!」の脅し文句の割にはまずまず順調に羽田まで飛行。熊本への飛行機も、乗り込む直前に搭乗券がどっかへ行っちゃったと騒ぐとんでもない奴がひとり出たものの、それも無事発見されて予定通り。
大通りを市電が走る熊本市はなかなか良い街。路面電車は良いねー。そこだけ時間がゆっくり流れているようで好きですなー。
宿は「熊本ビジネスホテル」。「そのまんまやないか!」という思い切ったネーミングが良し。その日だけは全員で夕食をホテルでとり、練習会場の市立図書館へ。ちゃんとした固定客席のホールのステージで調子調べ。長旅の疲れがここで一気に出た感じで声の伸びがいまひとつだが、若い彼らのこと、一晩ぐっすり眠れば回復するだろうと早めに練習終了。事務室にお礼を述べにみんなでうかがったら、そこの職員の方の息子さんがなんと弘前大学に在籍しておられるということ。美味しい熊本みかんを差し入れしていただいた。今回はたくさんの方のご支援・ご好意が格別身にしみるコンクールとなったが、現地熊本でもこんなご縁があろうとは。改めて健闘を心に誓ったことでした。
25日当日、市電に乗って朝練習の会場、熊本YMCAへ。12月までの期間限定で市内均一150円。ラッキー!
声出しから徐々にテンションを上げ、タクシー分乗でいよいよ熊本県立劇場へ。少し時間があったのでホールに入り先にやっていた大学の部Bグループを聴いてみる。石造りのホールで響きがナチュラル、なかなか素敵なコンサートホールです。これなら思い切って歌えそう。
そしていよいよエントリー。集合場所で案内係の女子高生に説明を受けながらふとプラカードを見ると、弘前の「弘」が「引」の字になっとるじゃないか。おいおい、なにそれー。演奏する前からなんか引かれちゃうわけ?縁起悪いよ。本番までに修正するよう、紳士的にしかし断固抗議をしてリハーサルへ。だんだん声も出てきてパワーが充填されてきているのが分かる。最終リハーサル10分を経て舞台袖待機。プラカードもちゃんと直ってきている。そして満を持してステージへ。
劇的な成長を遂げ変貌した彼らの歌声に感無量。よくがんばったなー、と改めてしみじみ思った本番でした。
私個人的には心のこもった良い演奏ができたと思ったし、手応えもありましたが、審査結果は銅賞。8団体中半分の4団体が金賞という竜巻のような大学の部Aグループではじき飛ばされてしまったか。でもこれがコンクール。これ以上は望めないという本番ができても、他団体がそれよりも上回った演奏をしているということ。次へのステップを明確に示されたことでもあると思います。このたび物心両面で多大なご支援をいただいた皆様に結果として報いることができなかったのは、まことに残念で申し訳ないことではありますが、今回のことをひとつ大きな借りをしたと考え、近いうちに必ずお返しすることを心に誓ったのでした。
大喜び、大盛り上がりの金賞団体を横目で見ながら、水前寺駅前の居酒屋の2階座敷の残念会(予定は祝勝会)へ。はじめはいつもと変わらず楽しくやっていたのだが、私が労をねぎらおうと4年男子のいる席へ行くと、彼の名誉のために敢えて名前は伏せるが、Jinというやつが「すみません。僕ら4年生がふがいないのでこんな結果になってしまって申し訳ないっす。」とさめざめと泣きはじめるではないか。「いやいや、君たちが一生懸命やったからここまでこれたんじゃないか。」というと、これが返って逆効果。さらにオイオイ。隣にいた、これも名前は出せないが、Kimuというのもつられてべそをかくし、さらに側にいたTaka(敢えて名を伏す)までがうなだれて肩を震わせている。申し訳なかったがもう大笑いするしかなかったよ、全く!そして壊れ始めた彼らはその夜、さらにガラガラと音を立てて崩壊してしまったのでありました・・・・・・・口惜しかったんだなー、やっぱり。
とにかく演奏の責任は全て指揮者の私にあります。4年生の男子がなんと口走ろうともです。私のやり方、もっていき方がどこかしら不味かったのよ。良い演奏が本番で出来たというのにはけっこう達成感はありますが、コンクールはなんといっても結果ですからなー。今回のことを踏まえてさらに精進することを誓います。
帰りの飛行機が遅延するなどのハプニングもありましたが、それはまた「全国大会外伝」にて・・・・・・
posted by りょうじー at 14:42| 青森 ☁|
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本番流汗記
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